「インデックス投資って、正しいのはわかるけど…地味じゃね?」
──そう思ったあなた、高配当株に手を出したくなるのも無理はない。
毎月配当が入る感覚は、やっぱりモチベに直結する。
でも、なんとなく配当株を選ぶと「安定」とは真逆の落とし穴にハマる場合も。
そこで今回は、初心者が高配当株を始める前に知っておくべきポイントと、最初の一歩の踏み出し方を解説します。
- 高配当株の魅力
- 初心者が陥りやすい失敗パターン
- インデックスとどう組み合わせるのが正解?
- 今すぐ始めるための具体的な方法と銘柄タイプ
高配当株って何が魅力?インデックスとどう違う?

「お金が増える」より「お金が入る」感覚が強い
高配当株の最大の魅力は、お金が目に見えて入ってくるところです。
インデックス投資って、増えてはいるけど「ただ数字が増えてるだけ」みたいな感覚ありませんか?
その点、高配当株は
「○月○日に配当金○○円が入金されました」
って通知が来る。
これが地味にうれしい。いや、正直かなりうれしい。

インデックス投資は“結果”を待つゲーム
インデックス投資は、10年20年スパンでコツコツ育てる長距離走。
そりゃ正解なんだけど、途中で飽きるのもまた事実。
- 毎月お金入れて
- 画面見ても特に変化なくて
- 評価額が上がってても実感ゼロ
──そりゃテンション上がりませんわ。
高配当株は“報酬”を感じやすい投資
高配当株の面白さは、「ごほうび」がある感じ。
仕事で疲れてても、「今日は○○円の配当が入った」って通知があるとちょっと救われる。
もちろん、配当にもデメリットはあるし、買えば安心ってわけでもない。
それでも、“楽しさ”や“モチベーション”を保ちやすいって点では、インデックス投資にない魅力があります。
初心者がやりがちな高配当株のNG行動

利回りだけで銘柄を選んでしまう
まずありがちなのが、「とにかく利回りが高いやつが正義」という思考。
でも、利回りが高い=優良銘柄とは限りません。
むしろヤバい企業だからこそ利回りだけ高く見えることもある。
具体的に言うと、
・業績が悪化して株価が下がった → 見かけ上の利回りが上昇
・減配寸前なのに配当金はそのまま → 数字だけ見ればお得そう
──投資初心者だと、こういう銘柄を掴みがち
減配・無配のリスクを甘く見る
高配当株=安定して配当が出る、と思ってるなら注意。
配当なんて、業績次第でサクッと減らされます。
「去年も配当出たし今年も大丈夫でしょ〜」
みたいなテンションで買うと、次の決算で減配になって爆死します。
例えば有名どころだと【7261】マツダ
みんなが知ってる有名企業だし、急に減配とかないでしょとか思ってませんか?

引用:ヤフーファイナンス
上図の通り、普通に減配してきます。コロナ禍の2021年の時なんて無配です。
なので、
- その企業が何年連続で増配しているのか
- 減配していないのか
- 業績は安定しているか
などをちゃんと見て、減配・無配のリスクを減らす必要があるんです。

逆に言うと、コロナ禍でも減配しなかった企業は、減配リスクが低いという見方ができます。
配当が出ても評価損で凹む現象
「お!配当きた!」→「あれ?株価めっちゃ下がってる…」
ってパターンも、初心者あるある。
要は、配当で得しても株価下がったら意味なくない?というジレンマ。
配当がもらえることだけに釣られると、トータルではマイナスになることも全然ありえます。
高配当株は、長期で持ってナンボ。
短期で「配当だけ狙って一発逆転!」みたいなのは、ただのギャンブルです。
高配当株はどう選べばいい?“見るべき数字”と考え方


利回りは「高すぎてもダメ」
配当利回りは3〜5%くらいが現実的なラインです。
それ以上に高い利回りを見たら、まず疑ってください。
・「配当利回り7%」→ 株価が急落してるだけかも
・「今年は利回り10%以上!」→ 記念配当で今年だけかも
利回りだけで飛びつくのはやめましょう。
配当性向・営業利益率もチェック
配当性向とは、「利益のうちどれだけを配当に回してるか」。
これが高すぎる(80〜100%超えてる)と、もう体力ギリギリの状態。
「ムリして配当出してるな…」って会社は、いつ減配してもおかしくない。
あと意外と軽視されがちなのが営業利益率。
ここが5%以下とかだと、商売としてそもそも薄利すぎて危なっかしいです。
単元未満株&NISA枠の活用でリスク分散
高配当株って「個別株だからリスク高そう」と思うかもしれませんが、
今は単元未満株や新NISAを活用すれば、小さく始めて分散も可能です。
- 1株だけ買って様子見
- 配当は非課税で受け取る
- 複数の業種にばらけさせる
とにかく、一発勝負で全ツッパしないのが大前提です。
インデックスとどう組み合わせればいい?
全額高配当に振るのはNG
「高配当のほうが楽しそうだし、もう全部こっちでいいじゃん」
──その考え、ちょっと待ってください。
高配当株は、株価が伸びにくかったり、業績次第で配当が減ったりと、
インデックス投資に比べてリスクもブレも大きいです。
バランス取らないと“配当で喜んでるうちに資産が減ってた”ってオチになります。
心の安定剤として使う
高配当株は、あくまで心の安定剤として使うのがベスト。
インデックス投資が将来のための積み上げだとしたら、
高配当株は今のモチベ維持に向いてます。
たとえば
- 資産の8割はインデックス
- 2割だけ高配当株
初心者のうちはこのくらいがちょうどいい。
毎月の配当でお金がお金を生む感覚を味わいつつ、メインはしっかり育てていく戦略です。
「含み益はインデックス」「癒しは配当」で住み分ける
インデックス=含み益でニヤニヤするやつ
高配当株=配当通知でニヤニヤするやつ
…っていう住み分けでOK。
どっちも大事。退屈な長距離走には給水ポイントが必要です。
「配当でモチベ」「インデックスで資産増」っていう二刀流は、
投資を続けるための心理的な安定感がめっちゃ高いんです。
【実践編】まず買うなら?初心者におすすめの高配当株3選(2025年6月版)
【8593】三菱HCキャピタル|27期連続増配、ど安定の高利回り株
「とりあえずこれ持ってれば安心」と言いたくなる鉄板株。
三菱HCキャピタルはリースやインフラ投資をやってる会社で、業績は超安定。
2025年の配当は年間40円。株価から換算すると利回りは4.25%と文句なし。
しかも、27期連続で増配中。もはや配当の優等生。
配当性向も42.5%で、無理して出してる感がないのも好印象。


引用:ヤフーファイナンス



「減配の心配したくない」「まずは安心して持ってみたい」「株価の変動は怖い」って人におすすめです。
【3003】ヒューリック|不動産×優待のバランス型、地味に強いやつ
ヒューリックはオフィスビルや商業施設の運用で稼ぐ不動産会社。
2025年の配当予想は年間57円(利回り3.87%)とこちらも堅実。


引用:ヤフーファイナンス
そして最大の魅力は、株主優待のカタログギフト。
300株以上かつ2年以上の保有が必要ですが、長期保有していれば毎年ちょっと豪華な贈り物がもらえる。



「配当+ごほうびセット」で満足度高め。
配当だけじゃ物足りない人はヒューリックで決まり。
【8306】三菱UFJフィナンシャルグループ|累進配当で減配しにくいメガバンクの”王”
三菱UFJは日本最大のメガバンク。
2026年の配当予想は年間70円(利回り3.58%)と、なかなかの実力派。


引用:ヤフーファイナンス
注目すべきは、累進配当方針を掲げている点。
これは「よほどのことがない限り、減配はしません。むしろ増やします」っていう宣言です。
実際に、4期連続で増配中。こういう配当スタンスは、長期投資において大きな安心材料。
配当性向も40%前後に設定されていて、無理がない。



「安心して放置できる配当株がほしい」って人には、まさに最適な1社です。筆者は2020年の株価が500円くらいの時に少しだけ保有してましたが、初心者だった故にすぐに売却してしまったんですよね。あのときの自分を殴りたい。
まとめ|高配当株は“配当+安心感”で選べ
「配当がほしい!」
それだけで株を選ぶと、だいたい失敗します。
配当“だけ”が高い株は、そのぶん株価が下がりっぱなしだったり、
そもそも業績ボロボロで、減配まっしぐらなんてことも。
だからこそ、初心者が狙うべきは
「安定して利益を出していて、配当も続けてくれる企業」です。
今回紹介した3社──
- 三菱HCキャピタル:27期連続増配、堅実リース株
- ヒューリック:地味に強い不動産+優待ギフト
- 三菱UFJ:累進配当で、減配しにくい安心メガバンク
どれも配当利回り3.5〜4%台で安定感あり。
NISAや単元未満株でコツコツ試してみるには、ちょうどいい銘柄です。
「インデックスだけだと、ちょっと退屈」
「配当が入ってくる感覚を味わってみたい」
そんな人は、ぜひ少額からスタートしてみてください。
投資の楽しさ、きっと広がります。

